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医学部6年間の勉強・試験の流れ

医学部
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(※この記事は、シリーズ「医学部医学科の合格者に告ぐ。」の一部です。)

今回は、医学部に入学してから晴れて医師免許を手にし、臨床研修を開始するまでの流れを紹介したいと思います。

この記事ではひとまず、「医学部卒業」と「医師免許取得」の2点に絞って紹介します。

「CBT」や「国試」について知りたい方はこの記事を参考にしてください。

卒業後の流れや、在学中の就職活動の概要について知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

【本当に安泰!?】医学部の就活概要
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医学部卒後の進路について【研修医から新専門医制度まで】
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進級

 医学部を卒業するためには、大学が定める単位を取得しなければなりません。

そのためには、1年生から2年生、2年生から3年生へと順調に「進級」していくことが求められます。

「留年」などという身の危険を、高校ではほとんど感じることがないでしょうからイメージが湧きにくいとは思いますが、医学部での「進級」「留年」は結構大きな問題だったりします。

長期間進級できないと「放校」といって字の如く大学から放り出されることもありえるくらいです。また、留年したとしても、在学した年数分だけ学費を納めなければなりません。

大学の試験

進級のために大きなファクターとなるのが試験の成績です。

その難易度は大学によっても科目によってもまちまちですので、その対策については細かく述べませんが、正直「教科書で真面目に勉強していたとしても絶対合格できないだろ・・・」という試験も存在することは確かです。

特に基礎医学の試験で顕著ですが、標準的な内容は出題せず、授業をする先生=試験をつくる先生の研究分野の詳細(ほとんど趣味)が出題の大部分を占めるなんてことも珍しくありません。(もちろん厚生労働省の定めるカリキュラム「コア・カリキュラム」に沿って標準的な良い試験を作られる先生や、標準的な内容と関連付けてご自分の研究分野を出題される先生も少なくないですが。)

しかしそれでも進級・卒業のためには試験に合格せざるを得ないわけで、ここでやや情報戦の要素が入ってくるわけです。

多くの場合、前年までと同じ教官が講義・試験の担当をすることが多いため、先輩をソースとして、「こういうことを勉強しておけ」「こんな問題が出た」などという情報を集めることが大切になってきたりします。

正直個人的にはこういう「趣味を出題する」文化は嫌いです。もちろんそれでその分野に興味を持つ学生も少なくないでしょうから、100%悪いとは言いません。しかし、厚労省が「コア・カリキュラム」を定め、医学生として標準的に学んでおくべきことを定めてくれているにも関わらず、それを逸して深すぎる内容を求めるのもどうかと思うのです。

と文句を言っても仕方ないので、教科書で標準的な勉強をした上で、試験ごとに対策を行っていかなければならないのが難しいところです。

共用試験

上述したように、各大学が勝手に医学教育を展開していると、多様性は生まれるかもしれませんが、「医学生として最低限学んでおくべきこと」を疎かにした学生が生まれる可能性もあります。

そういうことを防ぐために、厚生労働省は医学部教育の「コア・カリキュラム」を定め、全国の医学生が勉強すべきことの指針を作っています。

この「コア・カリキュラム」に基づいて行われる試験が、「共用試験」です。

共用試験は知識を問う「CBT」と技能を問う「OSCE」からなり、だいたい4年生(早い大学は3年生)で受験することになります。

CBTはComputer Based Testの略で、文字通りパソコンで解く選択式の試験です。

一方OSCEはObjective Structured Clinical Examinationの略で、語弊を恐れずに言えば、「リアルお医者さんごっこ」という感じです。白衣を着て試験官の前で模擬患者さんの診察をします。

このようにして、臨床実習に参加するに足るだけの知識技能を有しているかを全国統一の基準で評価されるわけです。

このCBTやOSCEの得点率に基準を設け、独自に進級要件としている大学もあります。

CBTについては、1年次や2年次の学生が医学を勉強する足がかりとするのにも最適な試験であると考えています。

「折角医学部に入ったのだから、早く医者っぽい勉強をしたい!」

という意欲のある方や、CBTについてもっと詳しく知りたい方は、是非以下のシリーズを参考にしてみてください。

【シリーズ】低学年からのCBT対策のススメ
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卒業試験

実は、医学部には卒業論文はありません!

通常は、学部学生であっても、「学士課程」を修めるにあたって卒業論文を卒業要件とする場合が多いですが、医学部では卒業論文の提出は課されません。理由は定かではありません。

代わりに、卒業試験なるものに合格する必要があります。

基本的には臨床各科、例えば「内科」とか「産婦人科」とかごとに試験が課されます。

この各科の試験に合格した者のみが、卒業を認められるのです。

医師国家試験

医学部医学科卒業見込みの学生、または卒業した者には、6年生の2月に実施される「医師国家試験」を受験する権利を与えられます。

その名の通り、「医師免許」を取得するための試験です。

以前は3日間に渡って行われていたのですが、2017年度の試験より、問題数が減り、2日間で合計400題の問題を解くことになります。問題は紙ベースですべて選択形式です。

一定以上(毎年変わる)の正答率を得ることができれば合格なのですが、「必修」と分類される問題については他の問題よりも高い「80%」の正答率が要求されたり、「禁忌選択肢」なるものが存在します。

この禁忌選択肢は面白い、というか恐怖の制度で、医師たるもの間違ってもやってはいけない選択肢が随所に散りばめられており、誤ってこれを選んだ場合、その数が複数(3問とか4問とかのレベル)に及んでしまうと、どれだけ他の成績が優秀でも不合格となります。

例年現役(初めて国家試験を受験する受験者)の合格率は90%ですが、大学受験の難関を突破し、医学部6年間進級し、それでいて猛勉強した学生の合格率がこれですので、単純に「9割は受かるじゃん」では済まされないところがあります。

おまけ

卒前の臨床技能の評価について

現状では、卒業前にOSCEのような診療能力・臨床技能に関する試験は統一では実施されていませんが、今これを行うべきであるという動きがあり、近い将来には卒業直前に再びOSCEを実施する時代がやってくるようです。

まとめ

入学から卒業までの流れをなんとなくイメージしていただけたでしょうか。

卒業後の流れや、在学中の就職活動の概要について知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

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