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【医学部1年〜3年向け】CBTの概要

CBT
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※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。

本シリーズの第一弾です。

「医学部に入学したからには早く臨床っぽいことを勉強したい」と低学年のうちから考える方は少なくないと思います。

そういう方にとって、CBTの勉強は、偏りのない学習をする上で大変有用であると考えています。

特に1.2.3年生といった低学年の皆さんに、入学後最も重要な試験の一つとされるCBTについての簡単な概要と、CBTの勉強手段としての重要性を知って頂くための記事です。

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CBT実施の目的

「CBT」という言葉はよく聞くと思いますが、何の略かご存知でしょうか。これは、Computer Based Testの略で、字のごとくPCを用いて受験する試験です。

OSCEと合わせて「共用試験」と呼ばれ、国内すべての医学生が共通して受験する試験の一つです。

2006年より正式に導入され、その目的は一言でいえば「国内の医学教育の標準化・教育の質の担保」です。さらに、医学生が臨床実習を開始するに足るだけの最低限の知識を有しているのかを試す試験でもあります。共用試験に合格すると、「STUDENT DOCTOR」として、臨床の場で実習する権利を与えられます。

このほかの副次的利用としては、就職やそのための病院見学・面接等において、学生の学力を把握するために得点等を聞かれたりということもあるようです。

※「OSCE」は、Objective Structured Clinical Examinationの略で、基本的臨床技能(身体診察など)を試す試験ですが、ここではCBTにフォーカスします。

CBT概要

出題範囲

簡単に言えば臨床実習前までに履修した科目、もう少し詳しく言えば「基礎医学+臨床医学+社会医学」ということになります。

具体的には、モデル・コアカリキュラム(医学教育を標準化するための指導要領的なものです)に取り決められています。

出題範囲の最も多い部分を占めるのが、「臨床医学」です。個人的には7-8割が臨床医学の知識を問うもののように感じました。この分野をいかに自分のものにできるかが好成績の鍵と言えます。

試験時間・問題数

・1時間のブロックを6ブロック

・4ブロックは五択問題を60問ずつ

・5ブロック目は多択問題を40問

・6ブロック目は同じ症例に対して4連問を10セット計40問(五択)

※320問中の240問が以前に出題され既に受験者の解答指向のわかっている「プール問題」から出題され、採点対象となります。残り80問は新出問題で、採点はされないようです。

※受験生ごとに問題は異なり、これを標準化して受験生間の成績比較を可能にしているようです。

 

※余談ですが、CBTの試験問題はUSMLE STEP1(米国医師国家試験の第一段階)を参考に作成されていると言われています。興味のある方は是非こちらもご覧ください!

USMLEの概要
※この記事はシリーズ「USMLE STEP1 合格体験記」の一部です。本題の「USMLEとはなにか!?」ということにフォーカスしていきます。USMLEの対策法を調べていると、「ECFMG」、「N...

 

成績 

多くの受験生が注目する項目は以下です。

  • 正答率:平均は8割弱のようです
  • IRT:計算はよくわかりませんが、受験生ごとの難易度を考慮した成績の指標で、だいたい200~800に収まり、平均は500程度のようです
  • 学年順位:IRTに基づく順位

最も大切なこと

最も大切なことは、この試験で良い得点を取ることではありません。

本シリーズの趣旨は、CBTの受験テクニックを説いて高得点を取って頂くことではなく、低学年からしっかり勉強することの大切さを理解して頂くことにあります。(したがって試験自体の説明は簡単にとどめました。)

最も強調したいことは「実施の目的」に記した部分、つまり、「CBTに向けて勉強することが、全国統一の基準に即した偏りのない学習につながる」ということです。

すなわち、

  • 仮に同志がおらず独学であっても、CBTベースで勉強すれば偏りのない学習が可能
  • CBTを最終目的とするのではなく、勉強の手段として考える

ということが重要だと考えています。

シリーズを通して、上の2点を念頭に、早期より基礎医学→臨床医学の勉強をすることの重要性を理解していただければ幸いです。。

※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。

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