※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。
今回は、CBT対策の根幹である、問題演習の具体的なやり方を紹介します。
CBT対策を始める前に勉強しておきたいことは、以下を参考にしてください。
CBT対策の根幹=問題演習
CBT本番の問題のほとんどが、プール問題(過去に出題された問題)からの出題です。
つまり、CBT対策の根幹は再現問題集を用いた問題演習です。
その他の勉強法として、
- 教科書や参考書を通読する
- ノートをまとめる
- 映像授業
- グループ学習
などなど色々考えられますが、まずは問題演習にしっかり取り組んでください。
いつから問題演習したら良いの?
上の記事でも紹介していますが、筆者は生理学の知識とその他少しの基礎医学の知識があれば、十分問題演習開始に足ると考えています。
「基礎医学の勉強しかしていないのに、CBTの臨床問題解けるの?」と思われるかもしれません。
多分、実際自力で解答するのは難しいでしょう。
しかし、膨大な臨床的知識をINPUTのみで勉強する(例えば病気がみえるを通読するなど)と、飽きが来ます。どれが標準的知識なのか、何を覚えるべきなのか、CBTでどんな問題が出るのかがわからないままにINPUTのみを継続していると、定着も悪いはずです。
筆者は、上の記事に記したようなベースの基礎医学の知識を獲得したならば、すばやく問題演習に移行し、臨床問題も含めてどんどん問題を解くと良いと思います。
臨床問題をスラスラ解くのは難しいかもしれませんが、その中で効率的に知識を吸収していけるし、何より臨床問題を解くことの楽しさを味わえると思います。
問題演習の方法
初めてCBT対策をする皆さんへ
何か新しい勉強を始めるときに最も大事なことは、勉強初期の伸びは大変小さいということです。一方、勉強初期はかなりモチベーションが高い状態ですので、このギャップで勉強が嫌になってしまうことが多々あります。こういったことを防ぐため、以下のことを意識されると良いと思います。
- 綿密すぎる計画を立てない
- 最初は適当で良いので全体像をできる限り早く見渡す
- 勉強初期に細部にこだわらない
- 熱くなりすぎない
以下に筆者がこれらについてまとめた記事がありますので、是非こちらに目を通してから続きを読んで頂くとよりよいと思います。
CBTの具体的な演習方法・注意点
本題です。
一番大事なこと
まず最も大事なことは、特にあまり時間がない方は、「問題集の一番最初から取り組まない」ということです。
何かを始めるに当たり、「とりあえず一番最初のページor問題から」と考えることはごく自然なことですが、CBT対策では注意が必要です。
というのも、CBTで最も出題の割合を占めるのが臨床医学だからです。
多くの問題集が基礎医学→臨床医学→多選択肢&連問→最新復元問題の順で問題を収録していると思いますが、前から取り組むと必然的に基礎医学から取り組むことになります。
これがあまりよろしくないです。
もちろん、学んだ順で基礎医学→臨床医学とコツコツ勉強するのも良いでしょう。
しかし、基礎医学の問題は、結構知識問題が多いため、問題を解いて、それを暗記して、という単純作業の繰り返しになりがちで、退屈になってしまうことが多いんです。
十分時間があったとしても、その単調作業がしんどいという理由で学習速度が落ちては元も子もありません。
これに対して、臨床医学の問題は、特に早く臨床医学の勉強をしたいと思っている低学年のみなさんが期待しているような臨床問題が多数出題されていて、解いていて結構楽しいです。
以上、配点を考慮した効率と、モチベーション維持の観点から、是非臨床医学から順に問題を解かれることをおすすめします。
具体的な順序は?
①基礎医学→②臨床医学→③多選択肢&連問→④最新復元問題という流れのうち、まずは②臨床医学の分野の勉強をガッツリされることをおすすめします。
臨床の知識がある程度定着してきたら、その次の段階で③多選択肢&連問の臨床問題に取り組みます。
①基礎医学については、臨床医学の演習(②及び③の臨床問題)と並行して、自分のやる気に合わせてコツコツ勉強してくことが良いと思います。
(残念なことに、現状CBTの出題では基礎医学と臨床医学の結びつきはあまり感じられないため、臨床医学と基礎医学を別々のスケジュールで勉強しても問題ないと思います)
また、④の最新復元問題の演習時期は好みによると思いますが、筆者はCBT対策の終盤(試験の直前期)に、知識定着の確認の意味をかねて行いました。(もちろん最終的には全問しっかり理解しました)
おすすめ勉強法
私はQuestion Bankを利用しました。
オンラインでは各問題に対して自分の理解度を設定できる(◎○△×みたいに)ため、これを活用すると良いと思います。
もう知識に定着していて復習しなくても大丈夫な問題からから解説を読んでも理解できない問題まで各自のルールに基づいて理解度を設定し、2周目移行は定着していない問題を解いて理解度を再設定、ということを3周目、4周目と繰り返し、最終的にはすべてを自分の知識とする、という方法を用いしました。
以上は筆者の大学受験の理系科目の勉強で用いていた方法を応用したものです。
大学受験向けの記事ではありますが、以下が参考になると思いますので是非ご覧ください。
問題を解きながら、わからないことは各種教科書、参考書を参照して勉強し、得た知識を用いてさらに問題を解く、ということをひたすら繰り返すわけですが、「早く臨床医学を勉強したい!」という気持ちがあったからか、問題演習は楽しく、苦になることは全くありませんでした。
演習時に参照した教科書・参考書は以下で紹介していますので是非参考にしてください。
対策に費やした期間について
これについては演習開始時の各々の知識の度合いにも左右されると思います。
知識ほぼゼロの状態から上記の方法で勉強したとしても、CBTで9割を獲得するレベルを知識を得るには6ヶ月あれば可能、12ヶ月で十分といった印象はあります。
私自身は、USMLEの勉強の一環として、3年次の夏〜冬くらいにかけて勉強しました。(以下もご覧ください)
まとめ
CBTの具体的な演習方法について、筆者オススメの方法を紹介しました。
とにかく、問題を解いて、知識を吸収して、の繰り返しが大切です。
質問等ありましたら是非コメントいただければと思います。
※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。
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