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低学年のくせに勉強ばっかりして視野が狭い医者になるぞ!?

CBT
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※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。

筆者自身は、将来人の命を扱う仕事に従事する以上、勉強してしすぎることはないという考えのもと、わりと低学年の頃から人知れず勉強を頑張ってきました。

しかし、過去にはたまたま私が勉強しているところを見た上級生から

「低学年のくせにそんなに勉強したって広い視野が持てなくなるだけだよ」

という言葉を投げかけられることがありました。うーん。。。

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自分の信念に従えばそれで良い

上級生や指導医の方々の中には、

「学生のうちはもっと遊んで色々なことを経験しておけばいいんだよ」

「低学年なんだから勉強なんて二の次でいいよ」

「そんなに勉強していると視野が狭い医者になるよ」

といった主旨のことを仰る方もたくさんいます。

しかし、私は冒頭に申し上げたように、医師として人の生死に関わる仕事をしなければならない以上、学生であっても研修医であってもその後の医師であっても、勉強してしすぎることなど一つもないと考えています。

もっと言えば、低学年の間こそ無知を自覚し、医学の輪郭を掴むために一層勉強に励むべきであると思っています。

 

そもそも、勉強を頑張っているからといって他分野における視野が狭まるというのは決めつけにほかなりません。

医学生として勉強を精一杯頑張った上で、部活動で好成績を残したり、趣味にも手を伸ばしたり、医学に関わらないスキルを磨いたりする学生はいくらでもいますし、医学を中心に勉強していたとしても、そこで学んだことと突拍子もないきっかけが結びつき、視野を広げる機会を得ることなどいくらでもあります。

確かに、比較的余裕のある学生のうちにしかできないこともたくさんありますから「社会勉強」も大切ですが、そちらに力を入れたからといって熱心に勉強することを諦めなければならないわけでもありません。

 

また、誰がどれだけ勉強しようと自由であることは誰もが認めるはずですし、他者が必死に勉強している姿を目に入れた人が、直接迷惑を被ることなど何もありません。

そういう意味で、「低学年は必死に勉強しなくたっていいんだよ」と一方的に価値観を押し付けてくるのは不躾です。

 

勉強することの大切さを理解していない人などいません。

その大切な勉強から逃避している、または勉強してこなかったことを後悔しているような人の目に、懸命に勉強している人の姿がうつる。自分の逃避や後悔を想起させられ焦燥感や自己嫌悪感といったフラストレーションが生じる。「低学年からそんなに勉強しなくて良い」と主張することで焦燥感を打ち消し、「視野の狭い人間になるぞ」と主張することで自己嫌悪感を打ち消す。

言い過ぎかもしれませんが、そんな思考が見えてしまうのです。

医学生として、勉強することが正しいことであることに違いはないのですが、”勉強することが正義”という意図で不勉強な人が必要以上に批判されることがあるのも、この思考を生む一因かもしれません。

他に充実していることがあって「勉強してこなかった」「勉強していない」というのなら、それに胸を張れば良いし、他人がしていることに対して干渉する必要は皆無だと思うのです。

 

だからこそ私自身は、周りに何を言われようと、医師になる者として必死に勉強するという信念を崩したことはありません。

しかしまた、熱心に勉強することの重要性をはじめとする私見を訴えたり、自分の経験や考えを紹介して役立ててもらったり、勉強したいと思っている同志と協力することはあっても、それを一般論として他者に強要したり、不勉強だからといって人を責めることも絶対にしません。

「低学年からCBTの勉強なんて、周りから見たら調子にのっているように見えるな・・・」などと怖気づいたり、「自分はこれだけ勉強していてあなたよりも沢山の知識があるんだよ」とアピールすることには全く意味がないのです。

 

医師を目指す者として、勉強してしすぎることはないと思うならば、人の目を気にしたり、人に目を向けることなく、その信念のみに基づいて、人知れずに勉強すれば良い。

時間はかかるかもしれませんが、後に必ず「あの時しっかり勉強しておいてよかった」と自分の中で満足できるときがやってくると信じています。

※この記事は、シリーズ「低学年からのCBT対策のススメ」の一部です。

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