※この記事は「USMLE STEP2 CK合格体験記」の一部です。
前回は、STEP2 CK受験のメリットについてまとめました。
この記事では、STEP2 CKの試験概要やその特徴について紹介します。
出題範囲
「臨床医学」とされていますが、筆者はそれ以上具体的に知りません(笑)。
知っていたとしても、恐らくここには書ききれないと思います。出題内容を理解する最も効果的な方法は、実際に問題集を解いてみることでしょう。
一言で言えば、
「日本の医師国家試験の臨床問題onlyで、その難易度を上げた感じ」
です。
STEP2 CKには、日本人がSTEP1に感じるような「特殊な雰囲気」をあまり感じませんでした。形式や問いが日本の医師国家試験に似ており、対策もしやすい印象を受けました。
一方、STEP2 CK受験のメリットの記事でも記しましたが、日本の医師国家試験と比較すると、奥深い知識が問われ、また臨場感のある臨床判断の力を試されるのが特徴です。
問題数・時間割
STEP1と同様ですが、これとの相違点としてブロック数が1つ多いことが挙げられます。
つまり、60分・約40問を8ブロック(8時間)実施します。
持ち時間は9時間で、余分な1時間のうち15分がオリエンテーション、45分が休憩です。
(15分のオリエンテーションは省略し、省略した分は休憩に回すことができるので、休憩時間は最大1時間となります。)
ブロックとブロックの間では休憩時間を自由に消費することができます。食事やトイレなどもこの時間内に行います。
原則STEP1と変わりありません。
問題形式
ほとんどの問題が、「長文での症例提示→臨床的な問」の流れで、マルチプルチョイス形式です。答えは唯一つで、「2つ選べ」とかはありません。
原則として1問完結型ですが、いくつか例外があります。
2連問
同じ症例について、2問連続で出題されることがたまーにあります。
このセットでは、1問目を解答して2問目の問題文を見た瞬間、1問目の解答を変更することができなくなるものがあります。(そうでないものもあるようです。)
3連問
主にEBMの出題は3連問です。出題頻度は2連問よりも少ないイメージです。
論文や添付文書を参照し、問題に解答する形式です。(詳細は下記記事も参照してください。)
問題の特徴
解答プロセス自体は選択問題で
問題文の症例提示がとにかく長いのが特徴です。
60分で40問ですので、1問にかけられる時間はたったの1分半ですが、ほとんどが日本の医師国家試験の長めの問題くらいの情報量があります。
明らかに時間が足りません。正直筆者の読解スピードでは全部しっかり読んでいたらtime overになるくらいでした。
各問ポイントとなる情報を迅速にピックアップできるか否かも成績を左右すると思われます。
また、よく知られたことですが、当日はこれを永遠に解答し続けることになりますので非常にしんどいです。
消費エネルギーや疲労も日本の医師国家試験の比ではないように感じます。
合否について
3桁のスコアで合否が決まります。合格ラインが210点程度、平均が240程度とSTEP1より高いのが特徴ですが、それぞれのスコアの算出方法は異なるものかもしれません。
スコアの絶対値を見てもなんなのかよくわかりませんが、米国・カナダの医学生の平均点や標準偏差と併せて結果を返してくれます。
正答率とスコアの関係もよくわかりませんが、模試や当日の感触などから類推するに正答率が6割を切ってくると合格が危ぶまれるのではないかという印象です。
まとめ
STEP2 CKの試験としての特徴についてまとめました。
次回は具体的な対策方法について考えます。
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