「高校の履修は一通り済んだ」
「志望大学の赤本・過去問を解く前に受験問題をある程度解きたい」
といった医学部志望の受験生にオススメの書籍を紹介します。
今回は物理編です。
【医学部志望の受験生に贈る】オススメの物理問題集
重要問題集
主に各大学の入試問題で構成されており、良問を良いとこどりした問題集です。
基本事項を理解し、基本〜応用の問題集に取り組んだ後、大学入試の過去問演習を始める前にオススメの問題集です。
多くはA問題で、B問題は少量収録されています。
このB問題が結構難問が多く、一旦はパスしても良いと思います。
(受験問題をカバーするためにA問題もB問題も実施するべきである化学の重要問題集との相違点です)
筆者は、基本的に重要問題集の問題について、すべてを自分で解答再現できるレベルまでもっていくことで、過去問演習に入ってしまいました。
解説もしっかりしており、東大京大を除く国公立医学部を目指される方であれば、この一冊を完璧にすれば十分だと思います。
番外編
高校の物理では、「分かったような分からないような説明で導いた公式を覚えて、これを問題に適応していく」という流れが主流です。
しかし、中にはこのあり方に疑義を呈する方も多くいらっしゃるでしょう。微分や積分を含む数学の知識を用いて、物理現象の根本から理解することで、どんな問題でもあたふたしない実力を養えますし、なにより学問のおもしろさ・深みを知ることができます。
筆者個人としては、医学部を目指されるような方で高校物理を学ばれるなら、是非根本原理から物理を学んでいただきたいと思います。
ちなみに、筆者も驚いたのですが、医学書には普通に微分方程式を含む数学や物理の知識が登場します。高校時代にこういう勉強をしておいて損はありません。
(医学の中にも物理現象は多く溶け込んでいて、例えば血圧、心拍出量、末梢血管抵抗の関係は、電圧、電流、電気抵抗の関係と同じです、)
微分・積分を含む数学知識を利用した物理は高校ではなかなか体系的に教えてもらえないと思いますので、自力で勉強しなければなりません。
オススメは以下の参考書+問題集のセットです。
「入門」とありますが、通常の高校物理の入門レベルではありませんので注意してください。微分・積分を用いた古典物理のうち、高校物理の範囲について、一から説明してくれている良書です。
私は高校物理関係の参考書でこれ以上の良書をみたことがありません。
正直、今でも理解不能なページはいくつも存在するくらい難しい本ではありますが、すべてを理解する必要はないと思いますし、すべてを理解できなくても根本原理を学んでこれを活用できるようになるには十分です。
難解とは申し上げましたが、少なくとも数学Ⅲまでの数学知識があれば十分読んでいけます。
通読して体系的に勉強するもよし、自分の問題演習に合わせて断片的に読んでいくもよしですが、前から(力学から)順番に読んでいくと、より理解が深まると思います。
この一冊だけでも十分なのですが、「ではどのようにこの知識を活用していくか」ということにさらにフォーカスしたい方は、以下の問題集に取り組まれることをおすすめします。
微分・積分をはじめとする数学や、物理の根本原理を用いて高校物理を解説する問題集としては。筆者が知る限りではこれが唯一です。
上述の参考書と内容が対応していますので、併せて利用すれば、講義を受けずとも古典物理を十分理解することができます。
まとめ
番外編が長くなってしまいましたが、筆者としては、余裕があるなら是非後者に取り組んでみていただきたいと思います。
医学部を含み、大学に入学してから役に立つのかと疑問に思われるかもしれませんが、古典物理とそれを学んだ過程で身につけた知識は意外に重宝しています!
効果的な演習方法については是非以下をご覧ください!
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