日本の医学部、USMLEの受験生たちを震わせる「2023年問題」。
- 申し込みが2023なの?それとも2023年までに合格しなきゃいけないの?
- 既に申し込み、USMLE STEP1までは合格しているのに、2023年を跨いだら受験資格がなくなるの?
- 実際、2023年以降日本の医学部ではUSMLE受験資格はなくなるの?
などなど疑問は尽きませんが、このあたりの情報を整理したいと思います。(2019年9月時点での情報です。)
※2023年問題の基本については下記記事を参照してください。
2023年問題
ECFMGのWebサイトを見ていたら、「2023accrediation」と題して専用のページが新設されていました。
今後、2023年の医学部認定についてはこのページで適宜更新されるようです。今後USMLEの受験を検討されている方は要チェックですね。
そこでの新たな情報をまとめました。
既にECFMG certificateを取得している場合
まず、「既にECFMG certiicateを取得している人には無関係」とのこと。
さすがに今更資格剥脱されても・・・という感じですから当然ですね。
2023年以降にECFMG certificate取得に向けて動き出す場合
「2023年以降は、申請時点において世界医学教育連盟(WFME)に認証を受けた医学部の学生または卒業生に限ってECFMG certificateの取得を申請でき、必要な試験(=USMLE)を受験できる」
と。これも想像通りですが、基準点はUSMLE受験や合格のタイミングではなく、最初の申し込みの段階とのこと。
ECFMG certificate未取得であり、2023年以前に取得に向けて動き出す場合
議論になってきたグレーな人たちです。
- X大学Aくん。2020年東京五輪の年に、STEP1を受験した。2023年になり母校X大学が、WFMEによる認定を受けられないことがわかったが、まだSTEP2の受験手続きをしていない・・・
みたいなシナリオでは、受験資格を剥脱されるのでしょうか?
ECFMGからの情報によると、
2023年よりも以前にECFMG資格取得を申請する学生および卒業生については、現在のECFMGの方針に基づく審査および資格取得プロセスが適用されます。
現在のECFMG方針では、所在する国の適切な政府当局によって当該医学部が承認を受けていることが必要です。
医学部の卒業生については、当該国 の医師免許を取得していることも前提条件となります。
ECFMG webサイトより(2019年9月)
とのこと。
文章を読んでいると、やはり基準はECFMG certificate取得「申請時」のようです。
これは
「USMLE各STEPに合格したから、いよいよECFMG certificateをください!」という状況の「申請」ではなく、
「今からUSMLEを受験します!」という状況での「申請」を指すと思われます。
(英語・日本語いずれも読んでみましたが、筆者はそのように解釈しました。)
つまり、冒頭のAくんはUSMLE受験を継続し、ECFMG certificateを取得することができるのです。
全然関係ありませんが、日本語でも説明書きを公開してくれており、日本も未だ捨てたものではないようです。
2023年問題の行方
「2023年以前にUSMLEを受験する手続きを取れる人にとって、2023年問題は無縁」
というありがたい方向に話が進んでいるように思います。
とはいえ、2023年以降にはWFMEに認定された医学部の学生・卒業生のみで受験が許されるわけなので、各大学において臨床実習をはじめとするカリキュラムがタイトとなるのは必至でしょう。
今後、認定を受けた大学が順次発表されていくことになると思われます。
ECFMGによる情報更新にアンテナを張りたいと思います。
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