高校生向けの英単語の覚え方に関するアドバイスです。
筆者は大学受験予備校でアルバイトをする中で、「効率よく単語を覚えるには」と尋ねられることも多く、ここにその方法を紹介したいと思います。
英単語を効率良く覚える方法
例えば、100語の単語を10日間で覚えたいとします。(以下、この例を使って説明していきますが、あくまで一例です。)
①:1日10語ずつ、10日で100語勉強する
②:1日薄く100語を10日間繰り返す
どちらが効率よく暗記できると思いますか??
筆者は②だと思っています。以下は当たり前のことかもしれませんが、案外気にしずに単語の暗記に取り組んでいる高校生をたくさん見かけますので説明しておきます。
「1日◯語ずつ」は非効率!?
人間は翌日には8割を忘れると言われています。
実際に英単語を覚えているところを想像してみてほしいのですが、10日目の自分が1日目に勉強した10語を完璧に覚えていられるでしょうか。
①のやり方は一見堅実に見えて、効率・定着の面では非効率なのです。
この非効率を回避する方法はいくつか考えられます。
例として「復習を設ける」。2日目に1日目の10語、3日目に1日目と2日目の計20語を・・・といった具合です。しかし、一度単語を勉強した方なら分かると思いますが、この方法は挫折します。毎日復習の量が膨大になっていって、モチベーションも続きにくく、とうとうまんべんなく復習単語を扱うことができなくなるからです。
また、「10日✕3回つまり30日で100語を覚えきる」という工夫もできるかもしれません。しかし、単語を暗記するという単調な作業のために単に学習時間を伸ばしても、それこそモチベーションが続きません。2周目の1日目には、「あぁ、忘れてる・・・やっぱこの方法だめだ・・・」となるのがオチでしょう。
英単語学習は「薄く・大量に・繰り返し」
以上のように、英単語帳で英単語を勉強していく中で、「新しく覚えること+復習」のメンテナンスを自分で行っていくことはなかなか難しいことです。
私が英単語帳を使って英単語を覚える際に最良と考える方法は、
「できる限り多く英単語(1日に扱いきれる最大の量)全てを毎日繰り返し見る。たただし、1語にかける時間は短くて良い。」
という方法です。
これなら「忘却曲線から考えて、今日は◯日前に覚えた単語をもう一回勉強して・・・」みたいなめんどくさいことを考える必要はないですし、毎日少しずつ記憶が濃くなっていくので覚える時もそれほどストレスにならず、またその後の定着も良いと思います。
「持続可能である」ということは大変重要です。もちろん一発で完璧に覚えてしまえるならそれに越したことはありませんが、たいてい忘れます。だったら最初から100%暗記しようとせず、100語なら100語素早く目を通していくことを何回も繰り返すことで、モチベーションに左右されない英単語暗記をするほうが良いと思います。
(もちろんただ眺めているだけでは覚えられないので、最初の方は「覚えよう」という負荷を少しかけなければいけませんが。)
アプリを使う
ここまでは、アナログに英単語帳を覚える方法をお伝えしてきましたが、英単語帳を使って英単語を覚えるしか方法がなかった一昔前とは異なり、現代では文明の利器を活用することができます。
先程、「1日◯語」と新出単語を覚えていき、忘却曲線に合わせて自分で復習をコントロールしていくのは難しいということを述べましたが、これを代行してくれるアプリがたくさんリリースされています。
最初は覚えたい単語を手入力しながら暗記カードにあたるものを作成していかなければならないという点がデメリットですが、カードのセットを利用者でシェアできるアプリも少なくありません。
個人的には、医学英単語を覚えるのに「Anki」というアプリを利用しています。高校生のときにこのアプリに出会っていたら・・・(涙)
※この記事はシリーズ「医学部受験のいろいろ」の一部です。
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